宮崎県日南市、飫肥(おび)の豆腐をたくさん使った天ぷら

飫肥の天ぷら

九州 宮崎県 日南市の飫肥、その地で江戸時代から地元で愛されつづけている郷土料理『飫肥天』があります。 通常の天ぷらとは異なり、コロモを付けない素揚げの天ぷらで、”揚げかまぼこ”に分類されるそうです。

江戸時代、 当時の領民たちが日向灘の近海でとれるシイラやトビウウオ、サワラといった大衆魚を丸ごとすり身にしたものに、豆腐を混ぜ、味付けに味噌や醤油、黒砂糖を加えたものを揚げて作った大衆料理だったそうです。

 

 

 

現在は「おび天」とも書かれ、こちらは元祖おび天本舗の登録商標として、宮崎の郷土みやげとして、空港などで販売されているのが有名ですが、私たちは、もっと地元の人たちが身近な料理として愛してやまない、昔ながらの味や触感の『飫肥の天ぷら』を伝えつづけていけないだろうか…との思いで、ご地元で『飫肥の天ぷら』を作られつづけている”こだま屋”さんをお訪ねしました。

 

 

現在は、天ぷらの材料となるシイラやサワラといった魚の漁獲量が減ってきてしまっているため、アジを使い天ぷらのタネを作られています。そこにたくさんの豆腐を加えることで、他の素揚げ天ぷらでは体験できないフワフワな食感に仕上がっているのです!

 

フワフワ食感の天ぷら

「豆腐の天ぷら」といってもいいぐらい、その食感は豆腐のフワフワ・ぷるぷるに近く、タネづくりはとてもデリケートな感じでした。(;’∀’)。 毎日届く豆腐の状態によって、他の具材の配合を調整したりするそうで、一朝一夕にはその技を体得するのは難しそうです。

 

 

 

まずは、揚げだけでも上手になろう!…と、宮崎から帰宅した後も、こだま屋さんからタネを冷凍で送っていただき、揚げの練習をつづけています。

(写真を)ご覧ください!この膨らみ方!!

低温でじっくり時間をかけて揚げなければならないのですが、揚げてる最中に油の中で破裂してしまうのではないか??(;’∀’)…と思うほど、ぷく~っと膨らみます。

 

揚げた後、温度が下がると、天ぷらはしぼんで薄くなってしまうのですが、揚げる前の整形方法で、表面的にふわっとした感じを残すことができます。 …飫肥から届いたタネを練り込み、整形し、揚げていく工程を繰り返し行い、この”飫肥の天ぷら・豆腐の天ぷら”を、まずは商品として皆さまにお届けできるようになれるよう鍛錬してまいります!

 

次回は「飫肥の天ぷらを伝えようとした訳は?」についてご紹介させていただきます。